宮崎県の焼酎会社では、商品の焼酎を作る過程で出る焼酎粕や芋くずからバイオガス(メタンガス)を自社の処理プラ● カモテ・ルート 1500年代、スペイン人によって、フィリピンや東南アジアに広まった ● パタータス・ルート コロンブスが1400年代の終わりにヨーロッパへ持ち帰り、アフリカやアジアに広まった サツマイモの伝来 サツマイモはスーパーフード サツマイモから電気を作る 吸収根 メキシコ 加熱しても壊れにくい。 免疫力を高める。 取りすぎた塩分をカリウム 排出し、血圧をさげる。 食物繊維 便秘を防ぎ、 生活習慣病を予防。 体を健康に保つ。 「カルシウム」 「鉄分」「マグネシウム」 「ビタミンB群」などが豊富。 ◎ ペルー ◎ 7 令和の米騒動が収まりをみせませんね。過去にも冷害などで、コメが不足する事態が度々起きています。そんな時にいつも心配になるのがこの国の食料自給率の低さ。いつか本当に食糧難の時代が来るのでは…と思ってしまいます。そこで注目したいのがサツマイモです。 原産はメキシコまたはペルー。コロンブスのパタータス・ルートが良く知られていますが、 クマラ・ルートが最も古いルートといわれています。 日本には、1600年頃中国からやってきました。琉球(今の沖縄県) から薩摩(今の鹿児島県)に伝わったので、サツマイモとよばれています。 ちなみに「パタータス」「カモテ」「クマラ」もそれぞれのルートで呼ばれているサツマイモの名です。 サツマイモは痩せた土地でも、狭い土地でも育ち、気候変動に比較的強く、栽培に手間ひまが掛かりません。 だから江戸時代の大飢饉や太平洋戦争中の食糧難に「お助け芋」としての本領を発揮しました。 私たちが普段食べているあのたっぷりとした紫色の部分は、不定根が肥大化したもので塊根(かいこん)と呼ばれています。光合成によって葉で 作られたでんぷんや、吸収根で吸い上げ られた土の中の養分が蓄えられて いるのです。 これらの栄養素、実は葉や茎の方に多く含まれていて、 立派な食材になります。東南アジアなど海外では日常的に食べられて いるようですが、日本ではあまり食べられていないのは残念ですね。 なお抗酸化作用のあるアントシアニンやクロロゲン酸は皮の部分にしかなく、 無駄なく栄養を取るなら皮付きのまま食べるのがおすすめです。 ントで作っています。これをボイラー燃料として利用していたのですが、余剰が発生したため発電設備を導入し、1日約2400世帯分の電力を生み出しています。製品のくずを余すことなく使い切る、それも自社の中で完結するシステムの構築。すごいですね。こういう企業がどんどん増えていってほしいものです。 食糧難を救うだけでなく電気まで作ってしまうとは、サツマイモの実力、侮れませんね。いざというときのために 一度サツマイモを作ってみてはいかがでしょう。 ヨーロッパから 参考:「まるごとさつまいも(絵図解 やさい応援団)」八田尚子 構成・文 野村まり子 構成・絵 大竹道茂 監修 絵本塾出版 霧島酒造のサイト「30年以上前から、環境を守ることも焼酎造りそのものだった。」 おいも美腸研究所のサイト「サツマイモを食べる事によって得られる効果と栄養素」 ● クマラ・ルート 紀元前、ポリネシア人たちが、南太平洋の島々からハワイ、ニュージーランドまで広めていった 塊根 不定根 サツマイモのビタミンCは、 でんぷんによって保護されるため、ビタミンC その他 ヨーロッパへ サツマイモの実力
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