くるくるプラザ94号
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「放置竹林」という言葉をご存知でしょうか。栽培されていた竹林が、管理されなくなり放置されている竹林のことです。竹は、竹細工やタケノコのために国内で広く栽培されていました。それがプラスチック製品の普及や安価な輸入タケノコのために国内の竹の需要が減り「放置竹林」が増えています。この「放置竹林」という問題の解決が求められています。 竹をパウダーにし、直後に空気に触れない状態にすると、乳酸菌が発酵し匂いが消えます。乳酸菌が悪臭を発生させる菌の増殖を抑え、悪臭の発生源を分子レベルで分解するからです。 <脱臭効果> ・畜舎の床に敷く敷料しきりょうとして活用できます ・生ごみのコンポスト(分解)処理で、竹パウダーを混ぜると臭い消しになり、かつ分解が早くなります。 ・ペットのトイレ消臭に使えます。 <防カビ効果> ・ぬか床に混ぜることでも乳酸菌のはたらきが活性化します。油分が少ないので 適度な通気性が保たれ、ぬか床をかき混ぜる手間も減ります。 <整腸効果> ・ペットの飼料に混ぜると、食欲増進や整腸効果もあります。 <土壌改良効果> ・土中に残った肥料を分解して作物に供給できるので、肥料を減らす効果があります。 他には、竹を「ナノ」レベルにまで加工した「バンブーファイバー」もあり、プラスチックに代わる素材として食器などに利用されており、燃やしてもダイオキシンが発生せず、土に埋めると数年で生分解されます。 竹パウダーの製造業者は放置竹林の竹を安く買い取ることができ、竹林の所有者は放置竹林の有効活用ができる見事なエコシステムです。竹パウダーはすぐれものですね。 参考:NHK知っトク東北サイト「放置竹林問題(竹害)って、何が問題なの?」/NPO法人竹もりの里サイト「竹パウダー」 太陽光発電最安値発掘隊サイト 「日本で深刻化する『放置竹林問題(竹害)』とサステナブルな解決法とは」 生活110番サイト「竹チップとは?効率的な竹の処分とその有効活用をご紹介」 販促グッズドットコムサイト 「次世代の食器!『バンブーファイバー』っていったい何?」 竹パウダーは何に使える? 土砂災害を引き起こす危険性がある 竹は地下茎を母体としてどんどん繁殖します。しかし繫殖力の高さに対して根は浅く、地下茎は約10~30㎝の深さにしか分布しません。つまり地表近くの土しか支えることができないため、大雨などで土壌が緩んだ際には、竹林ごと斜面を滑り落ちてしまい、土砂災害が起きる危険性があります。しかも放置された竹林は、日が差さず竹が腐るので、倒れるリスクも高くなります。 竹林を整備しようとしても 竹林の所有者の高齢化や過疎化による人口減少のため竹林整備の担い手が不足しています。また所有者が高齢の場合、整備のために竹林に入るのは危険です。竹を伐採したとしても、その竹の処分に困っているのが現状です。そんな中、竹の処分問題を解決する手段のひとつとして粉砕機で竹を粉状に加工した「竹パウダー」が注目されています。 6 竹パウダーはすぐれもの♪

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