くるくるプラザ88号
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6 田んぼや畑と言うと、のどかな農村にあるイメージですね。吹田のような都市部だと、昔は近郊エリアでも見かけた田畑や森林も開発であまり見かけなくなりました(千里ニュータウンの佐竹台や桃山台という地名はその名残だと聞いたことがあります)。ところが探してみると、今でも吹田の市街地に田畑があったり、大都市の真ん中でも農作物の栽培が行われたりしているようです。今回はそうした、都会でも自然の風景を見ることができ、自然を実感することができる取り組みについて調べてみました! オフィスビルとマンションなど住宅が建ち並ぶ江坂駅周辺。付近を歩いてみると、建物が並んだ中にぽつんと田んぼや畑、草むらがある場所を見かけます。そしてその隅っこに先端が緑色に塗られたくいがあり「生産緑地」といったことが書かれています。 ここはいったい何だろうと調べてみると、吹田市のサイトに「生産緑地地区」と記載されたページを見つけました。「良好な都市環境の形成に資することを目的」として、所有者等からの申し出を受け市が区域を定めているとのことです。 街の中に田畑があって一見「あれっ?」と思うユニークな景観ですが、都会に田畑といったスペースを残すことで緑豊かな環境を守られる大切な取り組みだと思います。 都市部や住宅街を田畑や森林に戻すのは難しいかもしれませんが、このような少しでも緑の多い場所を増やし都会でも自然を味わうことができるようにする取り組みは、ずっと続いてほしいですね。 生産緑地以外にも、都会に自然の風景を設ける取り組みがあります。例えば郊外や田舎の緑豊かな地区に生える草木をコンパクトにまとめて都会の中心地に持ってくるというやり方があるほか、ビルの中や屋上で田畑をつくって実際に育てるという取り組みもあります。ビルで農作物をつくる取り組みはアメリカでもさかんで、ロサンゼルス市内の農場数は2014年から5年で5万か所増えたということです。 参考:吹田市サイト「生産緑地」 パソナ東京キャリアセンター拠点ブログ2015年6月19日「【ビルの1階に田んぼ?!】大手町本社ビルのご紹介です★」 JALカード会員情報雑誌『アゴラ』2018年6月号「World Scope from Los Angels 都会で広がる農業」 富士山の麓に広がる草木をそのまま 東京の都心部へ移植したという取り組み 江坂駅周辺にある生産緑地地区 ビルやマンションの間に畑があります 都会でも見られる農村風景 いろいろなやり方で都会に自然を エコに恋して

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